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光環境と下層植生の調査

杉などが植えられた人工林を広葉樹の森に変えていくには相対照度が20%以上必要といわれています。相対照度とは、林内の照度と裸地での照度との比です。また、その森でシカが生活し、人間とシカの棲み分けができるようにするにはシカが好む植物がたくさん生える必要があります。人工林を広葉樹が混じる森に変えていく、2008年の石雲寺の森での間伐(間伐調査プロジェクト2008)以来、混交林化にむけての研究が続いています。



園原先生(右端)の説明を熱心に聴く会員

2011年5月1日には、この研究をされている日本大学生物資源科学部 森林資源科学科 森林管理・住宅研究室の園原先生が日向に来られ、これまでの研究成果を説明されました。

  • 間伐率の違いによる林内の照度は、変化があるもののはっきりせず、今後は回数を増やして調査する
  • 下層植生は変化が大きく、被覆率30〜40%だったものが70〜80%に増加
  • 下層植物の種類がかなり増えており、2010年には樹木の増加が顕著
などが報告されました。2011年度も、当初の5か年計画に沿って混交林化に向けての間伐率の検討や苗木の準備などを進めることになりました。(配布された報告書

(1)光環境の調査

2008〜2010年の相対照度の変化を調べています。下の3つのグラフのうち左端は間伐率0のエリア(プロット機法中央は間伐率25%(プロット供法右端は間伐率33%(プロット掘砲任料蠡仂氾戮諒儔修鮗┐靴泙后A蠡仂氾戮2008年の間伐で大きく上昇しているのがわかります。その1年後の2009年には間伐前と同程度にまで減少しています。引き続きモニタリングを続けます。



(2) 下層植生の調査

下層植生の被覆率は、下の写真のように、すべてのプロットで増加しました。被覆率の増加の大きな要因のひとつに防鹿柵の効果があるものの、間伐後1年間(2008〜2009)の増加量を比較すると、プロット機祗供祗靴箸覆辰討い泙后2009〜2010年の増加量はやや頭打ちの傾向となりました。



下層植生の種類

石雲寺の森に生育する代表的な林床植物は、シロダモ、チヂミザサ、イノモトソウ、コアカソで、これらは2008年から見られました。出現種の変化をみると、2009年は12種であったのが2008年には15種、2010年には26種となり増加傾向が見られます。特に、2010年では木本類が多数出現しました。2008年に見られた下層植生種12種のうち8種が神奈川県でシカ不嗜好性種および耐性種として報告された種と一致しました。2009年以降には他県でシカの嗜好性種と報告されている2種が出現しました。